グロムでツーリングに出かけられるかどうかは、高速道路を使わない下道前提とし、年式・荷物・給油・同行者の4点を出発前に整理できれば判断できます。
この記事では、所有するグロムの年式ごとに確認すべき仕様差、通行区分を踏まえたルート設計、積載と給油の計画手順、無理のない同行者の決め方を解説します。経験や感覚だけに頼らず、公式資料の数値と公的資料をもとに準備を整えましょう。
年式で変わる確認点:変速段数・タンク容量・燃費値
まず自分のグロムの年式を特定する
グロムは発売時期によって、燃料タンク容量やトランスミッションの仕様が異なります。快適性や航続計画を立てる前に、まずは車両書類やHonda公式資料、販売店で、自身の車両の年式や型式を確認してください。
変速段数とタンク容量の違い
公式資料で確認できた発表年のみの一覧です。表にない年式は、近い行で代用せず自分の年式の諸元を確認してください。
| 発表年 | 変速段数 | タンク容量 | 車両重量 |
|---|---|---|---|
| 2013年発表 | 4段リターン | 5.5L | 102kg |
| 2016年発表 | 4段リターン | 5.7L | 104kg |
| 2021年発表 | 5段リターン | 6.0L | 102kg |
| 現行 | 5速マニュアル | 6.0L | 103kg |
出典:Hondaの2013年・2016年・2021年の発表資料と現行諸元ページ(2026年5月基準)
タンク容量は給油計画の前提になるため、事前に把握しておきます。
燃費表示の読み方
公表されている燃費数値は測定基準によって異なります。2016年発表モデルのWMTCモード値は70.5km/L、2021年発表モデルは68.5km/L、現行モデルは67.8km/L(いずれもクラス1・1名乗車時)です。
一方、2013年発表モデルの諸元に記載された63.2km/Lは「60km/h定地走行テスト値」であり、WMTCモード値とは測定条件が異なります。WMTCモード値は所定の試験環境に基づく数値であり、実際の走行燃費は走行環境、運転方法、車両や荷物の状態によって変動します。
高速道路は使えない前提で組むルート設計
通行できない根拠
警察庁の教則は、高速道路(高速自動車国道と自動車専用道路)では小型二輪車(総排気量125cc以下等)は通行できないとしています。また、一般原動機付自転車も通行できないとされています。
NEXCO東日本の資料でも、自動車専用道路で125cc以下の自動二輪車は通行できないと説明しています。有料・無料を問わず、自動車専用道路に指定されている区間は通行できません。
注意
一般国道やバイパスの一部区間には自動車専用道路に指定されている箇所が存在します。誤進入を防ぐため、案内標識の確認を徹底してください。
下道前提のルートの組み方
グロムでのルート設計は、全行程を一般道のみで完結させる必要があります。高速道路を利用した短縮ができないため、通過する市街地の混雑度や信号待ちの影響を考慮した計画が求められます。
出発前にルート上で確認すること
地図アプリのナビゲーション機能を利用する際は、必ず「高速道路・有料道路を使わない」設定を有効にします。ただし、無料のバイパス区間が自動車専用道路に指定されている場合、アプリの設定だけでは誤進入を完全に回避できないことがあります。走行予定の道路情報は、道路管理者の公式情報や現地の規制標識で事前に確認してください。
荷物の考え方:積む前に確認する順番
積載の確認は取扱説明書から
グロムに荷物を積載する際は、まず車両の取扱説明書で積載制限を確認してください。許容積載量を超えた荷物の搭載は車体バランスを損なう原因となります。
持ち物の優先順位
積載スペースが限られる小型二輪車では、携行品の厳選が重要です。
・自賠責保険証明書などの必要書類
・雨天対策用のレインウェア
・スマートフォンの充電機器
・車載工具および必要最低限の予備品
これら実用性の高い装備を優先し、不要な荷物は減らす判断が求められます。
バッグやキャリアを選ぶ前に
シートバッグや社外キャリアを導入する場合、自身の乗る年式・車体形状に適合しているかを確認する必要があります。メーカーの適合情報や販売店のアナウンスを参照し、装着時の固定力や灯火類への干渉がないかを確かめてから選択してください。
給油計画の立て方:タンク容量と実燃費で見積もる
タンク容量は年式で違う
給油計画の基準となるタンク容量は、2013年発表モデルが5.5L、2016年発表モデルが5.7L、2021年発表モデルと現行が6.0Lとなっています。カタログの参考燃費を過信せず、自分の乗るモデルの最大容量を把握しておくことが第一歩です。
実燃費の測り方
航続距離の目安を算出するためには、自身の車両で満タン法による実燃費を計測しておく必要があります。
取扱説明書の給油方法に従って満タンにし、トリップメーターをリセットします。次の満タン給油時に、走行距離÷その時に加えた給油量で計算します。実燃費×自分の年式のタンク容量は使い切った場合の計算上の上限なので、その手前で給油する計画にします。荷物の重量や走行路の起伏により消費率は変化します。
余裕を持った給油
燃料が少なくなる前に、ルート上の給油所の位置と営業時間を出発前に確認し、残量に余裕がある段階で早めに給油を済ませることが鉄則です。
同行者の決め方:ソロか複数か、誰と走るか
同行者を決める前に決めておくこと
複数人で走る場合は、走行ペースや休憩の頻度、トラブル発生時の対応手順を事前に共有しておくことが不可欠です。小排気量車特有のペースに合わせられるかどうかが、同行者選びの重要な判断材料になります。
高速不可の車種で組むときの注意
125ccを超える二輪車と同行する場合、相手が高速道路や自動車専用道路を使う前提でルートを組むと、合流や追従が不可能になります。全行程を下道で走る合意が取れているか、集合から解散までの走行条件を事前に入念に擦り合わせる必要があります。
初対面で走るときの考え方
初めて一緒に走る相手とは、いきなり長距離の宿泊ツーリングを計画するのではなく、半日程度で終わる短いルートから始めるのが無難です。互いのライディングペースや休憩サイクルの相性を確認しながら、無理のない距離感を見極めていきましょう。
よくある質問
グロムは高速道路に乗れますか?
通行できません。警察庁の教則は高速道路(高速自動車国道と自動車専用道路)で小型二輪車(総排気量125cc以下等)は通行できないとしており、NEXCO東日本の資料でも自動車専用道路で125cc以下の自動二輪車は通行できないと説明しています。
年式によってタンク容量は違いますか?
異なります。Hondaの公式発表資料では、2013年発表モデルが5.5L、2016年発表モデルが5.7L、2021年発表モデルと現行が6.0Lとなっています。自分の車両の値はHondaの諸元や取扱説明書で確認してください。
燃費は何km/L走りますか?
公式公表値としては、2016年発表モデルが70.5km/L、2021年発表モデルが68.5km/L、現行モデルが67.8km/LのWMTCモード値(クラス1・1名乗車時)となっています。ただし実燃費は使用環境や荷物の重さで変わるため、満タン法でご自身の数値を測定してください。
荷物はどれくらい積めますか?
最大積載量や取り付け可能なパーツの制限は、車両の取扱説明書やパーツメーカーの製品説明で確認してください。規定を超えた積載は操縦安定性を損なうため注意が必要です。
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まとめ|グロムのツーリング準備を完了するために
この記事のまとめ
・年式確認:車両書類等で年式を特定し、タンク容量(5.5L〜6.0L)や変速段数を把握する
・ルート設計:125cc以下は高速道路・自動車専用道路を通行できないため一般道のみで組む
・運用管理:荷物は取扱説明書の範囲に収め、実燃費をもとに早めの給油を行い、同行者とは条件を統一する
グロムでのツーリングは、車体の仕様と排気量区分に応じた制限を把握することから始まります。下道ツーリングならではの利便性を活かし、事前の確認を済ませて安全な行程を楽しんでください。
