90ccバイクに乗れる免許は?【2026年版】|原付二種の区分と取得費用・車種の選び方

90ccバイクに乗れる免許は?【2026年版】|原付二種の区分と取得費用・車種の選び方

90ccのバイクに乗るには、「小型限定普通二輪免許」(AT限定を含む)以上の二輪免許が必要です。90ccは道路運送車両法では「原付二種」、道路交通法では「普通自動二輪車(小型限定)」に区分されるため、原付免許や普通自動車免許だけでは運転できません。

注意

普通自動車免許をお持ちの方でも、付帯するのは50cc以下の「原付一種」のみです。90ccバイクを普通免許のまま公道で運転すると「無免許運転」となり、行政処分および罰則の対象となります。

この記事では、所有している90ccバイクに乗りたい方や、これから原付二種の取得を検討している方に向けて、以下の判断基準を整理してお伝えします。

・90ccバイクに必要な免許の種類と区分

・取得費用を左右する教習時限数と費用の内訳、期間の目安

・クラッチ操作の有無によるMTとAT限定の選び方

・90ccと110〜125ccクラスのどちらを選ぶべきかの判断材料

目次

90ccバイクの免許区分|原付二種に該当する理由

バイクは道路交通法と道路運送車両法でそれぞれ排気量ごとに区分されています。公道を走行する際にどの免許が求められるのか、法的な位置づけを正しく把握することが重要です。

排気量ごとの区分と対応する免許

道路交通法における二輪車の区分と、運転に必要な免許の関係は以下の通りです。

排気量 区分 必要な運転免許
50cc以下 原動機付自転車(原付一種) 原付免許 / 普通自動車免許など
50cc超〜125cc以下 普通自動二輪車(小型限定) 小型限定普通二輪免許以上
125cc超〜400cc以下 普通自動二輪車 普通二輪免許以上
400cc超 大型自動二輪車 大型二輪免許

90ccは「50cc超〜125cc以下」の枠組みに入るため、法的な扱いは小型限定普通自動二輪車となります。

原付免許・普通自動車免許で乗れない理由

普通自動車免許を取得した際に自動で付帯してくるのは「原動機付自転車免許」のみです。この原動機付自転車免許で運転できるのは、道路交通法で定められた排気量50cc以下の車両(新基準原付を除く)に限られます。

そのため、90ccのスクーターやビジネスバイクであっても、普通自動車免許の付帯免許では運転できません。公道を走行するためには、二輪専門の教習を受けて免許を取得する必要があります。

新基準原付との違い

「新基準原付」は、総排気量125cc以下かつ最高出力を制限した車両を、従来の原付一種(50cc以下)と同等に扱う制度です。

昔から流通している一般的な90ccのバイクは、出力を制限する仕組みを持たないため、新基準原付には該当しません。新基準原付として乗ることができるのは、メーカーが出力制御を施して型式認定を受けた特定の車両のみです。譲り受けた中古車や既存の90cc車は、これまで通り原付二種としての免許が必要となります。

90ccと125ccで異なる細部

運転免許の区分としては90ccも125ccも同じ「小型限定普通二輪免許」で運転できますが、税制と課税標識(ナンバープレート)の基準において細かな違いがあります。

地方税法に基づく軽自動車税(種別割)の標準税率では、原付二種は「50cc超〜90cc以下」と「90cc超〜125cc以下」の2つに区分されており、多くの市区町村では90cc以下と90cc超とで異なる色のナンバープレート(黄色や桃色)が交付されます。年間の維持費としての差はわずかですが、登録上の区分が分かれている点は知っておくと役立ちます。

90ccに乗れる免許の種類と選び方

90ccのバイクを運転できる免許にはいくつかの種類があります。所有している車両の変速機構や、将来的に上の排気量に乗る予定があるかどうかに応じて選ぶのが合理的です。

小型限定普通二輪免許(MT/AT限定)

90ccに乗るためのもっとも手軽な免許が「普通自動二輪車免許(小型限定)」です。排気量125cc以下の二輪車を運転できます。

小型限定には「MT(マニュアル)」と「AT限定(オートマチック限定)」の2種類が存在します。AT限定はクラッチ操作を必要としない車両のみ運転可能です。CVTを搭載したスクーターはもちろん、遠心クラッチを採用していてクラッチレバー操作のないスーパーカブなどのビジネスバイクも、AT限定免許で運転できます。

一方で、クラッチレバーを備えたスポーツモデルなどのMT車に乗る場合は、MT対応の小型限定免許が必要です。

普通二輪免許

排気量400cc以下の二輪車を運転できる一般的な二輪免許です。当然ながら90ccの車両もそのまま運転できます。

小型限定と比較して教習時限数は長くなりますが、後から250ccクラスや中型車にステップアップしたくなった際に改めて教習所へ通い直す手間が省けます。「当面は90ccに乗るが、いずれ高速道路を使える排気量に乗り換えたい」と考えている場合は、最初から普通二輪免許を取得しておく選択肢も有効です。

大型二輪免許

排気量の制限なくすべてのバイクを運転できる免許です。40代以降のリターンライダーの中には、将来的にビッグバイクへ乗る構想を持ちつつ、取り回しの練習や日常の足として90ccを選ぶ方もいらっしゃいます。

ただし、90ccクラスの日常利用だけを目的に大型二輪免許を取得するのは、時間的にも費用的にも過剰な選択肢となります。将来の乗車計画に合わせて冷静に判断することが大切です。

どれを取るべきかの判断フロー

ご自身の状況に合わせて、以下の基準で免許を選択することをおすすめします。

・乗るバイクがスクーターやカブ系で、費用と時間を最小限にしたい場合:AT小型限定

・90ccのクラッチレバー付きMT車に乗りたい場合:MT小型限定

・将来的に250ccや400ccでの高速道路ツーリングも視野に入れている場合:普通二輪免許

小型限定普通二輪免許の取得費用と日数

小型限定普通二輪免許を取得するにあたり、教習所を利用する場合と試験場で直接受験する場合の費用と所要期間を整理します。

指定自動車教習所の費用目安

すでに普通自動車免許を保有している場合、学科教習の大部分が免除されるため、費用と時限数を大幅に圧縮できます。

普通免許保有者が小型限定普通二輪を取得する場合、法定の教習時限数は以下の通りです。

・AT小型限定:技能教習8時限、学科教習1時限

・MT小型限定:技能教習10時限、学科教習1時限

料金は教習所ごとに異なり、普通自動車免許の有無によって学科教習が1時限で済むか、26時限受講する必要があるかという法定時限数の差が料金に反映されます。

最短で取得するには

教習所での技能教習には、原則として道路交通法施行規則により1日あたりの受講上限(第1段階は1日2時限まで、第2段階は1日3時限まで)が定められています。

普通免許を保有している場合、AT小型限定であれば技能8時限・学科1時限で済むため、教習所によっては短期集中コース(所要日数は教習所により異なる)を用意しているところもあります。週末などを利用して集中的に受講する社会人向けのプランも用意されています。

運転免許試験場での直接受験(一発試験)

教習所に通わず、各都道府県の運転免許試験場で直接技能試験を受ける方法もあります。

試験場での直接受験は教習所に通う場合より費用を抑えやすい一方、受験手数料や試験車使用料、免許交付手数料に加えて取得時講習料が別途かかります。また、技能試験は採点基準が厳格で、合格後にも平日に講習を受ける必要があるなど、日程の調整が必要です。

費用を抑える方法

教習費用を抑えたい場合は、一般に閑散期とされる時期のキャンペーンを活用したり、平日の昼間に通える場合に割安なデイタイムプランを選択したりすることで、割引が受けられる場合があります。

補足・参考

教習料金や最短卒業プランの有無は、各指定自動車教習所によって異なります。繁忙期(2月〜3月、8月〜9月)は二輪の予約枠が制限される場合があるため、事前に複数の教習所の空き状況を確認することをおすすめします。

免許取得までの流れ

教習所を利用して免許を取得し、公道を走れるようになるまでの具体的な手順を解説します。

教習所ルートの手順

多くのライダーが選ぶ教習所ルートの手順は以下の通りです。

1. 入校手続きと適性検査
視力検査や色彩識別能力などの適性検査を受けます。二輪免許では両眼で0.7以上、かつ左右それぞれ0.3以上の視力が必要です。

2. 第1段階(基本操作と基本走行)
所内コースを使って、乗車姿勢、ブレーキ操作、一本橋やスラロームなどの基本走行を学びます。

3. 第2段階(応用走行)
交差点の通過、法規走行、急制動などを学び、卒業検定に向けた技術を仕上げます。

4. 卒業検定
教習所内の検定コースで技能試験を受けます。70点以上の持ち点で合格となります。

5. 運転免許試験場での手続き
卒業証明書を持参して運転免許センターへ向かい、適性試験(視力など)を経て新しい免許証の交付を受けます。

一発試験ルートの手順

試験場で直接受験する場合は、まず予約を取って技能試験(コース走行)を受けます。合格した後に指定の教習所などで取得時講習(技能講習や応急救護など)を受講し、講習終了証明書を試験場に提出して初めて免許証が交付されます。普通免許を既に持っている場合は、応急救護講習が免除されます。

必要書類と持ち物

普通免許をすでに持っている方が教習所へ入校する際は、原則として以下の書類や持ち物を用意します。

・運転免許証(本籍地記載の住民票が必要となる場合もあります)

・本人確認書類

・証明写真(教習所で撮影可能な場合もあります)

・教習に適した服装(長袖・長ズボン、ライディングシューズまたはスニーカー)

・ヘルメット、グローブ(貸出対応の教習所もあります)

免許センターでの手続き時は、既存の運転免許証に「普自二(小)」の区分を追加する「併記手続き」となります。

かかる期間の目安

平日に仕事がある40代の社会人の方が通学する場合、土日のみの教習でスケジュールを組むと、おおむね2週間から1ヶ月程度が卒業の目安となります。有給休暇を組み合わせたり、週末短期集中プランを予約できたりした場合は、1週間から10日程度で手続きまで完了させることも可能です。

原付二種(90cc)で走れること・走れないこと

90ccバイクは50ccの原付一種と比べて走行ルール上の制限が緩和されており、交通の流れに乗りやすい利点があります。一方で、上位排気量と違って通行できない道路もあります。

原付一種にない利点

90ccバイク(原付二種)には、原付一種で義務付けられている厳しい制約がありません。

まず、法定最高速度は原則として一般道路の指定速度(指定がない場合は60km/h)となります。50ccのような「30km/h制限」がないため、片側複数車線の幹線道路でも周囲の車と同じ速度で安全に巡航できます。

さらに、交差点での「二段階右折」の義務がありません。自動車と同じようにあらかじめ道路の中央や右折車線に寄り、通常の右折を行うことができます。これだけでも日常走行のストレスは大幅に軽減されます。

二人乗りの条件

原付二種は二人乗り(タンデム走行)が認められています。ただし、道路交通法により以下の条件を両方満たす必要があります。

・小型限定以上の自動二輪免許を取得してから「1年以上」が経過していること

・車両側にタンデムシート、タンデムステップ、同乗者用ベルトなどの二人乗り用装備が備わっていること

注意

普通自動車免許の運転歴がどれほど長くても、二輪免許を取得してから1年間は二人乗りが禁止されています。免許取得直後に同乗者を乗せて走行すると道路交通法違反として反則の対象となります。

高速道路・自動車専用道路は走行不可

道路交通法等により、高速自動車国道および自動車専用道路を通行できる二輪車は「125ccを超える車両(軽二輪以上)」と定められています。

したがって、90ccバイクは有料の高速道路やバイパスなどの自動車専用道路を走行することはできません。ツーリングの計画を立てる際は、すべて一般道(下道)を経由するルートを前提とする必要があります。

保険と維持費の要点

原付二種が支持される大きな理由のひとつが維持費の安さです。任意保険において、自身や家族が加入している自動車保険の「ファミリーバイク特約」を利用できます。

ファミリーバイク特約は125cc以下の二輪車を対象としており、単体のバイク保険に加入するよりも割安な保険料で手厚い対人・対物賠償を確保できます。また、強制保険である自賠責保険(自動車損害賠償責任保険)も、125cc以下の原付区分が適用されるため低コストに抑えられます。

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90ccクラスの車種の選び方

実際に90ccバイクを所有するにあたって知っておくべき市場の状況と、125ccクラスとの比較ポイントを解説します。

現行新車で90cc帯が少ない現状

現在の国内メーカーの新車ラインナップにおいて、排気量90ccぴったりのモデルはほぼ存在しません。近年の原付二種市場は、世界戦略車の標準排気量である110ccや125ccへ移行しています。

そのため、新車で購入できる選択肢の多くは110cc〜125ccとなります。90ccという排気量に限定して車両を探す場合は、過去に製造された中古車やビジネス車が主なターゲットになります。

中古で90cc車を選ぶときの注意点

中古市場で流通している90ccバイク(スーパーカブ90やバーディ90など)を検討する際は、以下の点を確認することが大切です。

・年式と消耗部品の供給状況:製造終了から年数が経過している車両は純正部品の入手可否を確認する

・前オーナーの改造歴:社外品ボアアップキット等による過度な改造が施されていないか

・排気漏れやフレームの腐食:長年酷使されたビジネス車の場合、サビや歪みがないかを点検する

特に違法なマフラー改造や吸排気チューニングが施された個体は避け、適法な状態を維持しているノーマル車を選ぶのが賢明です。

90ccにこだわるか125ccにするかの判断基準

「譲り受ける予定がある」「カブ90の乗り味やエンジンフィールが好き」という明確な理由がない限り、現在から車両を購入するのであれば、現行の110ccや125ccも合わせて比較検討することをおすすめします。

税金の差はわずかですし、任意保険のファミリーバイク特約の条件も125cc以下で共通です。最新の125ccクラスであれば、ABSの装備、FI(電子制御燃料噴射)による優れた燃費と始動性、LED灯火類など、安全面や快適性において大きなアドバンテージがあります。

用途別の選び方

日々の移動スタイルやツーリングの目的に応じて車種を選定します。

・通勤・買い物中心:足元に荷物を置け、天候の影響を受けにくいスクータータイプ

・近場の散策やソロツーリング:優れた積載性と耐久性を誇るスーパーカブなどのギア付きビジネスモデル

・休日のワインディング走行:クラッチ操作を楽しめる小型MTスポーツモデル

編集部の一言

原付二種は高速道路に乗れない制約がありますが、同じ排気量帯のライダー同士で集まると、全行程が下道前提となりペース配分が自然と揃うという大きな魅力があります。峠道やのどかな田舎道をのんびり流す大人のツーリングには、過不足のない排気量です。

よくある質問

普通自動車免許で90ccバイクに乗れますか?

乗れません。普通自動車免許に付帯するのは排気量50cc以下の原動機付自転車(原付一種)のみです。90ccのバイクを運転するには、小型限定普通二輪免許以上の自動二輪免許が必要となります。

AT限定の小型二輪免許でスーパーカブ90に乗れますか?

乗ることができます。スーパーカブ90は自動遠心クラッチを採用しており、クラッチレバーの操作が必要ないため、道路交通法上はAT限定免許で運転可能な車両に該当します。

90ccと125ccで必要な運転免許に違いはありますか?

必要な運転免許に違いはありません。どちらも同じ「小型限定普通二輪免許」で運転可能です。ただし、軽自動車税の税制上の区分や、自治体によって交付されるナンバープレートの色(黄色または桃色)が異なります。

新基準原付なら原付免許で90ccに乗れますか?

乗ることはできません。新基準原付は、出力を制限した新基準適合車両のみが対象です。出力制御が施されていない従来の90ccバイクは、引き続き原付二種扱いとなり小型二輪免許が必要です。

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まとめ|90ccバイクに乗れる免許の整理

この記事のまとめ

・90ccバイクの運転には「小型限定普通二輪免許」(AT限定可)以上が必要

・普通自動車免許や原付免許では運転できず、公道走行は無免許運転となる

・普通免許保有者なら教習所の学科がほぼ免除され、短期集中コースを用意する教習所もある

・二段階右折や30km/h制限はないが、高速道路の走行は不可で二人乗りは免許取得1年後から

・現在から新車を選ぶなら現行主流の110〜125ccクラスも含めて比較検討するのが合理的

90ccバイクをはじめとする原付二種は、維持費の安さと一般道での使い勝手の良さを両立した魅力的なカテゴリーです。クラッチ操作の有無や今後のバイクライフに合わせて適切な免許を選択し、安全で快適なツーリングをお楽しみください。

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この記事を書いた人

40代からのツーリング仲間探しサービス「BunBun(ブンブン)」の編集部です。ソロツーリングの楽しみ方からマスツーリングのマナーまで、大人のライダーに役立つ情報をお届けします。

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