ツーリングサポーターをナビアプリとして使い始めたけれど、「使いにくい場面がある」「料金に見合うのか」と感じているライダーは少なくありません。無料アプリとの違いや、実際に走って気づいた不満点を正直に知りたい——そんな声に応えるため、BunBun編集部が機能・料金・使い勝手を包み隠さず評価しました。この記事を読めば、ツーリングサポーターが自分のスタイルに合うかどうかを判断できます。
ツーリングサポーターとは何か
バイク専用ナビアプリとしての位置づけ
ツーリングサポーターは、株式会社モンスタービーが提供するバイク専用のナビゲーションアプリです。2023年時点で累計200万ダウンロードを超えており、バイクナビアプリの中では国内最大規模のユーザー数を誇ります。
Googleマップやヤフーカーナビとの最大の違いは、バイクのルート特性に合わせた設計になっている点です。二輪車通行禁止道路の自動回避、国道や県道を優先するワインディング寄りのルーティング、コーナー数の多い峠道を評価する「おすすめ度」機能などが搭載されています。
料金体系の概要
ツーリングサポーターには無料版と有料版(プレミアム)が存在します。無料版でも基本的なナビ機能は使えますが、オフラインマップや詳細な走行ログ、天気レイヤー表示などはプレミアム契約が必要です。
| プラン | 月額 | 年額 |
|---|---|---|
| 無料版 | 0円 | 0円 |
| プレミアム(月払い) | 600円 | — |
| プレミアム(年払い) | — | 4,800円(月換算400円) |
年払いにすると月換算で400円になるため、定期的に使うライダーは年払いが基本選択肢になります。
補足・参考
プレミアム機能の一部は無料トライアル期間中に試せます。料金は変更になる場合があるため、公式サイトで最新情報をご確認ください。
ツーリングサポーターの主なデメリット
地図データの更新頻度が遅い
ツーリングサポーターが利用する地図データはOpenStreetMap(OSM)ベースです。OSMはボランティアによる更新が中心であるため、道路新設・廃道・通行止め情報の反映が遅れることがあります。
実際に走ると、すでに廃道になった林道がルートとして表示されたり、新規開通した道路が地図に存在しなかったりするケースがあります。特に山間部を走るライダーにとっては、事前に紙地図やGoogleマップと照合する習慣が必要です。
リルート(再計算)の速度が遅い
走行中に意図せずルートを外れたとき、再計算に数秒から十数秒かかる場面があります。GoogleマップやYahooカーナビと比較すると、リルートのレスポンスは明らかに劣るという評価が多いです。
交差点を曲がり損ねた直後に次の分岐が迫ってくるような市街地では、再計算が間に合わずに直進してしまうことがあります。初めて走る都市部や住宅地のナビ案内には向いていないと考えておくほうが現実的です。
音声案内が単調で聞き取りにくい
音声ガイダンスはシンプルな読み上げ形式で、「300メートル先を右方向です」のような機械的なアナウンスが続きます。Bluetoothインカムに流した場合、音量バランスや読み上げタイミングがズレると感じるライダーが多いです。
特に高速道路走行中はエンジン音・風切り音で声が埋もれやすく、インカムの音量を上げて対応するしかない場面があります。音声案内への依存度が高いライダーには物足りなさが残るでしょう。
UI(画面操作)の直感性が低い
目的地検索、ルート設定、経由地の追加・削除の操作ステップが多く、グローブを着けた状態での操作に手間がかかります。走行前のルート確定に時間がかかるのはベテランライダーからも指摘されている点です。
ウェイポイントを複数設定して峠をつなぐルートを組む場合、慣れれば問題ない操作ですが、最初の数回は戸惑うことが多いです。操作に慣れるまでの学習コストは決して低くありません。
オフラインマップのダウンロード容量が大きい
プレミアム機能であるオフラインマップは、都道府県単位でダウンロードします。1都道府県あたり数百MBから1GB前後になる場合があり、複数県にまたがるツーリングに備えようとするとスマートフォンのストレージを相当量使います。
64GB以下の端末を使っているライダーは、ツーリング前にダウンロードして帰宅後に削除するサイクルを繰り返すことになります。ストレージ管理の手間は地味なストレスになりえます。
無料版の広告表示とその影響
無料版では地図画面の下部にバナー広告が表示されます。画面が狭くなるほか、まれに広告タップが誤動作を引き起こすことがあります。スマートフォンをRAMマウントに固定して使う場合、振動で画面が微妙にズレて広告をタップしてしまうケースもあります。
注意
走行中のスマートフォン操作は道路交通法で禁止されています。目的地設定や地図確認は必ず停車中に行いましょう。
ツーリングサポーターの本音評価|実際に使って感じたこと
峠・ワインディングのルーティングは確かに優秀
デメリットが目立つ一方で、峠道や県道を優先するルーティング精度は他のナビアプリより明確に上です。「A地点からB地点まで快走路で行きたい」という要望に対して、国道バイパスではなく山岳県道を選んでくれる傾向があります。
Googleマップは最短・最速優先で味気ない国道を案内しがちですが、ツーリングサポーターは走って楽しいルートを選ぶという判断軸が感じられます。これはバイクツーリング専用設計の最大の強みです。
走行ログ機能は後から振り返るのに便利
プレミアム版の走行ログ機能では、GPSトラックと走行速度・距離が自動記録されます。帰宅後に「あの峠のどのコーナーから景色が変わったか」を地図上で確認できるのは、ツーリングを記録する習慣のあるライダーには魅力的です。
ただし、ログのエクスポートや共有機能はシンプルなため、GPXデータを他ツールで活用したいライダーには物足りなさがあります。
天気レイヤーと雨雲レーダーは実用的
プレミアム機能の天気レイヤーはツーリング中の判断に役立ちます。地図上に雨雲の動きをオーバーレイ表示できるため、「東に逃げれば雨を避けられるか」をその場で判断しやすくなります。
この機能は気象情報アプリを別途開く手間を省いてくれるため、日帰りツーリングで天候の変化が多い時期には明確な利便性があります。
編集部の一言
ツーリングサポーターを「メインナビ」として使うと不満が出やすく、「ルート計画ツール兼サブナビ」として使うと満足度が上がるという声が多いです。Googleマップと併用するスタイルが40代以降のライダーには現実的な運用方法です。
競合アプリとの比較
Googleマップとの違い
Googleマップは地図データの精度・更新頻度・リルート速度でツーリングサポーターを上回ります。一方でバイクモードがなく、二輪車通行禁止道路を無視したルートを案内することがあります。使い分けの基準は「知らない市街地はGoogleマップ、ワインディングはツーリングサポーター」が合理的です。
Yahoo!カーナビとの違い
Yahoo!カーナビは完全無料で渋滞情報に強いですが、バイク専用機能は持っていません。二輪通行禁止への対応もないため、ツーリングルートの安全面ではツーリングサポーターに分があります。
BikeNaviとの違い
BikeNaviはHere Mapsのデータをベースにしたバイクナビアプリです。地図データの精度はツーリングサポーター(OSMベース)より安定している評価が多い一方、ユーザー数が少なく口コミ情報が充実していません。
| 項目 | ツーリングサポーター | Googleマップ | Yahoo!カーナビ |
|---|---|---|---|
| バイク専用ルート | ◎ | × | × |
| 地図更新速度 | △ | ◎ | ◎ |
| リルート速度 | △ | ◎ | ○ |
| 料金 | 無料〜月600円 | 無料 | 無料 |
| 走行ログ記録 | ○(プレミアム) | × | × |
| 二輪通行禁止回避 | ◎ | × | × |
料金は払う価値があるか
無料版で足りるケース
年に数回しかツーリングに出ないライダーや、走り慣れたルートを中心に使うライダーは無料版で十分な場合があります。基本的なナビ機能と二輪通行禁止回避は無料版でも利用できるため、まず無料版を3ヶ月使って自分の使い方に合うか確かめるのが最善です。
プレミアムに価値が出るケース
以下の条件に当てはまるライダーはプレミアムを検討する価値があります。
・月2回以上ツーリングに出る
・山間部や電波の弱い地域を走ることが多い(オフラインマップが有効)
・走行ログを記録してルートを振り返りたい
・天気変化を走りながら判断したい
・広告なしのクリーンな画面で使いたい
年払い4,800円(月換算400円)であれば、コーヒー1杯分の出費でバイク専用ナビとしての機能が揃います。ツーリングの頻度が月2回以上なら年払いプレミアムのコストパフォーマンスは高いと判断できます。
過度な期待は禁物
プレミアムを契約してもリルートの遅さやUIの複雑さは変わりません。「有料にすれば完璧なナビになる」という期待は裏切られる可能性があります。あくまでもバイクツーリング向けの特化機能を使いやすくするための課金という位置づけで考えるのが現実的です。
デメリットを補う運用の工夫
Googleマップと二刀流で使う
ツーリングサポーターでルートの大枠を計画し、市街地や複雑な交差点ではGoogleマップに切り替える二刀流が最もストレスの少ない運用方法です。スマートフォンのマルチタスク機能を活用すれば、アプリの切り替えは数秒で済みます。
ルートを事前に確定して出発する
リルートに頼らなくて済むよう、自宅でルートを確定してから出発する習慣がツーリングサポーターの弱点を最小化します。経由地を複数設定してからナビを開始することで、走行中の操作を最小限に抑えられます。
インカムの音量設定を最適化する
音声案内の聞き取りにくさには、インカムのアプリ音量を他の音声(音楽・通話)よりも高めに設定することで対応できます。SENAやCARDOのアプリで優先チャンネルを設定しておくと走行中の操作が減ります。
補足・参考
スマートフォンのGPS精度はマウント位置によって変わります。ハンドル中央付近にマウントするとGPS精度が安定しやすく、ナビの位置ズレが減る傾向があります。
こんなライダーには向かない
精度の高い市街地ナビが必要な場合
初めて訪れる都市の複雑な市街地を正確に案内してほしいライダーには、ツーリングサポーターは不向きです。地図データの鮮度とリルート速度の問題は根本的に解決されていないため、このニーズにはGoogleマップが適切です。
スマートフォン操作を最小化したい場合
UIが複雑であるため、「スマホをほぼ見ずに走りたい」というライダーには向きません。専用のバイクナビ機器(GARMIN zumoシリーズなど)のほうが操作性と視認性で上回る場面が多いです。
ストレージが少ない端末を使っている場合
32GB以下のスマートフォンを使っているライダーは、オフラインマップのダウンロードが現実的でない場合があります。端末の空き容量が10GB未満の場合、プレミアムの恩恵を受けにくいです。
よくある質問
ツーリングサポーターは完全無料でも使えますか?
基本的なナビ機能と二輪車通行禁止道路の回避は無料版でも利用できます。ただしオフラインマップ、走行ログ、天気レイヤー、広告非表示はプレミアム(有料)機能です。まず無料版を数回使ってから有料化を判断するのがおすすめです。
ツーリングサポーターとGoogleマップはどちらが優れていますか?
用途によって異なります。バイク専用ルーティング(ワインディング優先・二輪通行禁止回避)はツーリングサポーターが優れています。一方、地図データの精度・更新頻度・リルート速度はGoogleマップが上です。多くのライダーが二つを場面に応じて使い分けています。
プレミアムを解約するとデータは消えますか?
解約するとプレミアム機能(オフラインマップ・走行ログの詳細表示など)が利用できなくなります。走行ログ自体はアカウントに紐づいて保存されていることが多いですが、詳細な仕様は公式サポートにご確認ください。
Bluetoothインカムと連携できますか?
Bluetoothインカム(SENA・CARDOなど)とスマートフォンをペアリングすることで、音声案内をインカム経由で聞くことができます。ただしアプリ側での専用連携機能はなく、スマートフォンのBluetooth音声出力をインカムに流す形になります。インカムの音楽チャンネルに案内が流れる設定が一般的です。
iPhoneとAndroid、どちらで使うほうが安定していますか?
ユーザーの声を総合すると、どちらでも大きな差はありませんが、Androidは機種によってGPS精度や処理速度に差が出ることがあります。iPhoneはOSのアップデートタイミングでアプリの挙動が変わることがあるため、ツーリング前にアップデートを確認する習慣が有効です。
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まとめ|ツーリングサポーターは「専用ツール」として割り切れるか
この記事のまとめ
・地図データの更新遅延・リルート速度・UIの複雑さは明確なデメリット
・ワインディング優先ルーティングと二輪通行禁止回避はバイクナビとしての強み
・プレミアム年払い(月換算400円)は月2回以上のツーリングなら費用対効果が高い
・Googleマップと二刀流で使うことでデメリットの大半を補える
・「完璧なナビ」ではなく「バイク向けに特化したルートツール」として使うと満足度が上がる
ツーリングサポーターは万能ナビではありません。地図精度やリルート速度でGoogleマップに勝てない部分は現時点では残ります。しかし、バイクで走って楽しい道を選ぶ」という判断軸を持ったナビは他にほとんど存在しないのも事実です。
40代以降のライダーが求める「余計な国道を避けて峠道を繋ぐ」「走行ログを後から見返す」「雨雲を見ながらルートを変える」という使い方には、プレミアムを含めたツーリングサポーターが応えられる場面が多くあります。
BunBun編集部としては、まず無料版で数回のツーリングを経験し、物足りなさを感じたらプレミアムに切り替えるという段階的な使い方をおすすめします。Googleマップとの二刀流を前提にすれば、デメリットの多くは実用上の問題にはなりません。
