ツーリング保険の選び方ガイド|安心して走るために知っておくべき補償と備え

ツーリング保険の選び方ガイド|安心して走るために知っておくべき補償と備え

「保険なんて、事故さえ起こさなければ関係ない」。そう考えているバイカーは少なくありません。しかし、ツーリング中の事故は自分がどれだけ注意していても起こりえます。もらい事故、路面の落下物、野生動物の飛び出し。どれも自分の技術だけでは防げないリスクです。

40代・50代のバイカーにとって、保険は「万が一のコスト」ではなく、バイクライフを長く楽しむための土台です。家族がいる世代だからこそ、ケガや事故で迷惑をかけないための備えは、バイクのメンテナンスと同じくらい大切な「走る前の準備」と言えます。

この記事では、ツーリングに必要な保険の基礎知識から、補償の選び方、保険料を安くする方法、仲間とのツーリングで確認しておくべきことまで、実践的に解説します。

この記事でわかること

・自賠責保険だけでは不十分な理由

・ツーリング保険(任意保険)の選び方5つのポイント

・保険料を安くする具体的な方法

・ツーリング中の事故・トラブル時の対応手順

・仲間と走るときに確認しておくべき保険のこと

目次

自賠責保険だけでは足りない理由

バイクに乗るなら自賠責保険(強制保険)への加入は法律上の義務です。しかし、自賠責保険だけで十分だと考えるのは危険です。その理由を具体的に見ていきましょう。

自賠責保険の補償範囲と限度額

自賠責保険は被害者救済を目的とした最低限の保険です。補償対象は対人賠償のみで、以下の限度額が設定されています。

損害の種類 補償限度額
傷害 120万円
後遺障害 75万〜4,000万円(等級による)
死亡 3,000万円

一見十分に見えるかもしれませんが、実際の事故では賠償額が1億円を超えるケースも珍しくありません。たとえば相手に重い後遺障害が残った場合、自賠責の限度額との差額はすべて自己負担になります。

自賠責でカバーできないもの

自賠責保険には決定的な3つの穴があります。

自賠責保険でカバーされない補償

対物賠償:相手の車両・ガードレール・建物への損害は一切補償されない

自分のケガ:運転者本人の治療費・入院費はカバー対象外

自分のバイク:車両の修理費・全損時の損害もカバー対象外

ツーリング中に交差点で車と接触し、相手の車を大破させてしまった場合、対物賠償がゼロでは対応できません。自分自身が骨折して入院した場合も、自賠責からは1円も出ません。だからこそ、任意保険への加入が実質的に必須なのです。

先輩ライダーの一言:「自賠責だけで走ってた20代の頃、駐車場で他人の車にぶつけて修理代40万円全額自腹だった。その日に任意保険に入った」

ツーリング保険の選び方5つのポイント

任意保険は各社さまざまなプランがあり、どれを選べばいいか迷いがちです。ツーリングを楽しむ40代・50代のバイカーが最低限押さえるべき5つのポイントを解説します。

1. 対人・対物賠償は「無制限」一択

対人賠償・対物賠償は迷わず無制限を選んでください。保険料の差は月数百円程度ですが、万が一の賠償額は数千万円〜数億円に達します。ここをケチるメリットはありません。

特に対物賠償は見落としがちですが、ツーリング中に高級車や店舗の外壁に突っ込んでしまうケースもあります。「無制限」を選んでおけば、どんな事態でも保険でカバーできる安心感があります。

2. 人身傷害補償を付ける

人身傷害補償は、自分のケガの治療費を実費で補償してくれる特約です。バイクは車と違って体がむき出しのため、転倒するだけでも骨折などの大ケガにつながります。

人身傷害補償がない場合、自分のケガは自腹か健康保険での対応になります。入院・手術・リハビリとなれば数十万円〜数百万円の出費は覚悟が必要です。特に40代以降は回復に時間がかかる傾向があり、休業損害も含めると人身傷害なしはリスクが大きすぎます

搭乗者傷害保険と人身傷害保険の違い

「搭乗者傷害保険」は定額支払い(入院1日いくら、骨折でいくら)で保険料が安い反面、実際の治療費をカバーしきれないことがあります。一方「人身傷害保険」は実費補償のため、治療費がいくらかかっても保険金で賄えるのが最大のメリットです。予算が許せば人身傷害を優先しましょう。

3. ロードサービスの内容を確認する

ツーリングは自宅から遠く離れた場所を走ることが多いため、ロードサービスの充実度は保険選びの重要な判断基準です。確認すべきポイントは以下の通りです。

ロードサービスで確認すべき項目

レッカー距離:無料搬送の上限距離(50km〜無制限まで差がある)

宿泊費用補償:出先での故障時にホテル代が出るか

帰宅費用補償:バイクが動かなくなった場合の帰りの交通費

ガス欠対応:燃料切れ時のガソリン配達サービス

バッテリー上がり:ジャンプスタートの対応

山間部やツーリングスポットは修理工場が遠いことが多く、レッカー距離の上限が短いと自腹での搬送費が高額になります。ロングツーリングが多い方はレッカー無制限のプランを優先してください。

4. 弁護士費用特約を付ける

弁護士費用特約は、月額数百円で付けられる最もコスパの良い特約と言っても過言ではありません。もらい事故(自分に過失がないケース)では保険会社が示談交渉できないため、自分で相手方と交渉するか弁護士に依頼する必要があります。

弁護士費用は着手金だけで10〜30万円、成功報酬を含めると50万円以上かかることも珍しくありません。月額わずか数百円の特約で、いざというときの弁護士費用300万円程度まで補償されるのですから、付けない理由がありません

先輩ライダーの一言:「信号待ちで追突されたとき、弁護士特約のおかげで一切自腹なしで解決できた。絶対に付けておくべき」

5. 車両保険の要否を判断する

車両保険は自分のバイクの修理費・全損時の損害を補償する保険です。ただし、保険料が大幅に上がるため、付けるべきかどうかはバイクの価値次第です。

車両保険の判断基準

新車〜3年目、車両価格100万円以上 → 付けたほうが安心

中古車、車両価格50万円以下 → 保険料とのバランスで判断

旧車・絶版車で入手困難 → 車両保険に入れない場合もある

なお、バイクの車両保険は車と比べて対応している保険会社が限られる点に注意が必要です。見積もり段階で車両保険の取り扱いがあるか必ず確認しましょう。

保険料を安くする方法

「保険が大事なのはわかったけど、保険料が高い…」。そう感じる方も多いでしょう。バイク保険の保険料を抑えるための具体的な方法を紹介します。

一括見積もりで比較する

バイク保険の保険料は保険会社によって年間で数万円の差が出ることがあります。同じ補償内容でも、ダイレクト型(ネット通販型)と代理店型で大きく異なるため、必ず複数社の見積もりを取って比較してください。

一括見積もりサービスを使えば、1回の入力で複数社の保険料を比較できます。自分に合った補償内容で最安の保険会社を見つけるには、比較が唯一の方法です。

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ダイレクト型保険を検討する

ダイレクト型(ネット通販型)保険は、代理店を通さないぶん保険料が2〜3割安いのが特徴です。事故時の対応品質も代理店型と遜色ないレベルまで向上しており、コスパ重視なら第一候補になります。

主なダイレクト型バイク保険には、チューリッヒ、アクサダイレクト、三井ダイレクトなどがあります。各社の強みが異なるため、一括見積もりで比較するのが効率的です。

等級を育てる

バイク保険にも車と同じくノンフリート等級制度があります。無事故で1年過ごすごとに等級が1つ上がり、最大20等級で約63%の割引を受けられます。逆に事故を起こすと等級が下がり、保険料が跳ね上がります。

長くバイクに乗るつもりなら、早めに任意保険に加入して等級を育てるのが最も効果的な保険料の節約方法です。

等級の引き継ぎに注意

バイクを乗り換える際、保険の空白期間が13ヶ月を超えると等級がリセットされます。乗り換え前には必ず保険会社に連絡し、中断証明書を発行してもらいましょう。最長10年間は等級を保存できます。

ツーリング中の事故・トラブル対応マニュアル

どれだけ備えていても事故は起こりえます。万が一のときに慌てないために、対応手順を把握しておくことが大切です。

STEP 1:安全の確保

まず自分と相手の安全を確保します。バイクを路肩に移動できる場合は移動し、二次事故を防止してください。ケガ人がいる場合は119番に通報します。

STEP 2:警察への連絡

物損事故でも人身事故でも、必ず110番で警察に届け出てください。警察への届出がないと「交通事故証明書」が発行されず、保険金の請求ができなくなります。現場で相手と「示談で済ませましょう」と合意しても、後からトラブルになるケースは非常に多いです。

STEP 3:保険会社への連絡

警察への届出が済んだら、できるだけ早く保険会社に電話します。多くの保険会社は24時間対応の事故受付窓口を持っています。ロードサービスの手配も保険会社経由で行うのがスムーズです。

事故現場でやるべきこと

相手の情報を記録(氏名・連絡先・車両ナンバー・保険会社名)

現場の写真を撮影(車両の位置関係・損傷箇所・道路状況)

目撃者がいれば連絡先を聞く

その場で示談しない(「大丈夫です」と言わない)

仲間とのツーリングで確認しておくべきこと

一人で走るときと違い、グループツーリングでは仲間の保険状況が自分のリスクにも影響します。出発前に最低限確認しておくべきポイントを押さえましょう。

全員の任意保険加入を確認する

マスツーリングに出かける際は、全員が任意保険に加入しているか事前に確認するのが理想です。万が一、保険未加入のメンバーが事故を起こした場合、被害者への補償が不十分になり、グループ全体に影響が及ぶ可能性があります。

デリケートな話題ではありますが、「お互いの安心のため」という観点で確認を促すのが自然です。BunBunのようなツーリング仲間探しサービスでは、信頼できるメンバーと安心して走れる環境が大切です。

他人のバイクを借りる場合の保険

友人のバイクを借りてツーリングに参加するケースもあります。この場合、友人の保険で補償されるかどうかは保険の契約内容次第です。家族限定や本人限定の特約が付いていると、借りた人が運転中の事故は補償されません

そんなときに便利なのが1日バイク保険です。24時間単位で加入でき、保険料は500〜1,500円程度。借り物のバイクで走る場合は必ず事前に加入しておくことをおすすめします。

先輩ライダーの一言:「仲間のバイクを借りて試乗したら駐車場でコケた。1日保険に入っていなかったら友情が壊れていたかもしれない」

よくある質問

Q. バイクの任意保険に入っていないとどうなりますか?

法律上の罰則はありませんが、事故時に自賠責の限度額を超える賠償はすべて自己負担になります。対物事故は自賠責の補償対象外のため全額自腹です。任意保険の未加入率はバイクで約40%と言われていますが、万が一の賠償リスクを考えれば加入が強く推奨されます

Q. 125cc以下の原付でも任意保険は必要ですか?

必要です。排気量に関わらず事故のリスクは同じです。125cc以下であれば自動車保険のファミリーバイク特約で安くカバーできる場合があるので、家族が車の保険に入っている方は確認してみてください。

Q. ロードサービスはJAFと保険のどちらがいいですか?

両方あるのが理想ですが、どちらか一方なら保険付帯のロードサービスをおすすめします。保険のロードサービスは追加料金なしで付帯されることが多く、レッカー距離も十分なプランが増えています。JAFはバイク保険に付帯されていない「鍵閉じ込め」や「スタック救助」にも対応しており、保険と組み合わせることで死角がなくなります

Q. 保険料の相場はどのくらいですか?

排気量・年齢・等級・補償内容によって大きく変わりますが、20等級・対人対物無制限・人身傷害付きで年間2〜5万円程度が目安です。新規加入(6等級)の場合は年間5〜10万円になることもあります。だからこそ複数社の見積もり比較が重要です。

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装備の見直しは ギアレビュー、仲間探しは BunBun をご活用ください。

まとめ

この記事のまとめ

・自賠責保険だけでは対物賠償・自分のケガ・車両損害がカバーされない

・対人・対物は無制限人身傷害弁護士費用特約は必須レベル

・ロードサービスはレッカー距離と宿泊費補償をチェック

・保険料は一括見積もり+ダイレクト型で年間数万円節約可能

・事故時は安全確保→警察→保険会社の順で対応。その場で示談しない

・仲間とのツーリングでは全員の保険加入確認と1日保険の活用

保険は「使わないに越したことはない」けれど、「入っていないと人生が変わる」ものでもあります。年間数万円の保険料で数千万円のリスクをカバーできる。これほどコスパの良い「安心」はありません

まだ任意保険に入っていない方は、まず一括見積もりで保険料を調べることから始めてみてください。すでに加入済みの方も、更新のタイミングで他社と比較すれば、同じ補償内容で保険料が下がる可能性があります。

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この記事を書いた人

40代からのツーリング仲間探しサービス「BunBun(ブンブン)」の編集部です。ソロツーリングの楽しみ方からマスツーリングのマナーまで、大人のライダーに役立つ情報をお届けします。

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