「ツーリングは楽しいけれど、高速代がバカにならない」。長距離ツーリングを計画するたびに、財布と相談しているライダーは多いのではないでしょうか。1日300km走れば往復の高速代だけで1万円超えということも珍しくなく、宿代やガソリン代を含めるとあっという間に予算を圧迫します。
しかし、2026年もETC二輪車向けの強力な割引制度が用意されています。NEXCO各社が実施する「ツーリングプラン」と「二輪車定率割引」。この2つを使いこなせば、通常料金の半額〜3分の1程度に抑えてツーリングを楽しめるのが現実です。GWを目前に控えた今こそ、知っておくべき情報を整理しておきましょう。
この記事では、2026年版のツーリングプランの実施期間・全22コース・申込手順、二輪車定率割引の使い方、そしてGWを賢く乗り切るためのポイントまで、必要な情報を一気にまとめます。出発前に必ず確認しておきたい一本です。
この記事でわかること
・2026年ツーリングプランの実施期間と全22コースの概要
・二輪車定率割引(土日祝37.5%引き)の対象と使い方
・申込手順(事前登録の流れと当日対応)
・実際にいくらお得になるのか、ルート別の料金シミュレーション
・GW・お盆・連休でのお得な使い分け戦略
ツーリングプランと二輪車定率割引の違い
混同されやすい2つの割引制度ですが、目的も使い方もまったく異なります。それぞれの特徴を正しく押さえることで、自分のツーリングスタイルに合った使い分けができるようになります。
ツーリングプラン(定額乗り放題)
事前にエリアと日数(最大2日 or 最大3日)を選んで申し込み、対象エリア内の高速道路を定額で乗り降り自由にできる企画商品です。NEXCO東日本・中日本・西日本がそれぞれ独自に設定しているコースがあり、2026年は全国22コースが用意されています。
向いているのは、特定エリアを周遊するツーリングです。たとえば「北関東を1泊2日で巡る」「中国地方の山陽・山陰を3日間で走る」といったルート設計に強く、何度高速に乗り降りしても料金は変わりません。
二輪車定率割引(土日祝37.5%引き)
ETC無線通信で土日祝に80km以上走行した場合、自動的に通常料金から37.5%引きされる割引です。事前申込は不要で、ETCを使うだけで対象になります。2026年は4月4日〜11月29日の土日祝が適用日です。
向いているのは、短〜中距離の日帰りツーリングや、特定の長距離ルートを片道だけ走るパターンです。ツーリングプランのエリアに該当しない方面に走るなら、こちらが現実的な選択肢になります。
| 項目 | ツーリングプラン | 二輪車定率割引 |
|---|---|---|
| 形式 | 定額乗り放題 | 料金割引(37.5%引き) |
| 事前申込 | 必要 | 不要 |
| 対象日 | 2026/4/1〜11/30 | 4/4〜11/29の土日祝 |
| 距離条件 | なし | 80km以上 |
| 使い分け | エリア周遊・複数日 | 長距離単発・日帰り |
| 対象車両 | ETC装着二輪車 | ETC装着二輪車 |
先輩ライダーの一言
「両方の制度を理解せずにETCを使っていた頃は、年間でかなり損していました。ツーリングプランで周遊する週末と、土日に長距離単発で走る週末を意識するようになってから、高速代が体感で4割は減りました。事前のひと手間で、これだけ違うかと驚きます。」
2026年ツーリングプラン|全22コースのエリアと料金
ツーリングプランはNEXCO東日本・中日本・西日本の3社が個別に設定しており、それぞれ独自のサイトから申し込みます。2026年は4月1日〜11月30日(北海道は10月31日まで)が実施期間。全22コースが用意され、エリアと日数(2日 or 3日)の組み合わせで料金が決まります。
NEXCO東日本(東日本〜北海道)
東北・関東・北海道エリアを中心に複数コースが設定されています。北関東道・常磐道・東北道の主要区間を含むコースは、首都圏ライダーがGWや夏休みに頻繁に利用する人気枠です。北海道エリアは10月31日まで(冬季前倒し終了)に注意してください。
NEXCO中日本(中部・近畿)
中央道・東名高速・名神高速・北陸道を中心に、富士山周辺・伊豆・北陸・近畿を巡るコースが揃っています。「速旅(はやたび)」のサイトから申し込みでき、首都圏から中部・関西へのロングランに使い勝手が良い構成です。
NEXCO西日本(中国・四国・九州)
中国道・山陽道・四国道・九州道を含むコースが豊富で、阿蘇やしまなみ海道など人気ツーリングスポットを横断するルートが組みやすいのが特徴です。「みち旅」のサイトから申込手続きをします。
| 運営会社 | 申込サイト | 主要エリア |
|---|---|---|
| NEXCO東日本 | ドラぷら | 東北・関東・北海道 |
| NEXCO中日本 | 速旅(はやたび) | 中部・近畿・北陸 |
| NEXCO西日本 | みち旅 | 中国・四国・九州 |
注意:3社の制度はそれぞれ独立しています
申込サイト・対象エリア・料金体系は3社それぞれで設定されています。自分が走るルートがどの会社の管轄かを確認してから、該当する申込サイトで手続きしてください。エリアをまたぐ場合は、複数のプランを組み合わせる必要があるケースもあります。
申込手順|スマホで完結する流れ
ツーリングプランの申込は完全オンラインで完結します。走行直前でもスマホから手続き可能で、利用前であればキャンセル料もかかりません。最低限必要なものを揃えておけば、5〜10分で申込が完了します。
STEP 1:事前準備
STEP 1:必要なものを揃える
・ETCカード番号
・ETC車載器の管理番号(マイレージサービス登録時に確認可能)
・車両ナンバー
・各社の会員アカウント(事前に作成しておくと当日スムーズ)
「ETCマイレージサービス」への登録が前提になっている制度なので、未登録の方はまずマイレージサービスのアカウント作成から始めましょう。スマホからでも10分ほどで完了します。
STEP 2:コース選択と申込
STEP 2:コース・利用日を選択
該当する管轄会社の申込サイトで、ルートに合うコースと利用日数(最大2日 or 最大3日)を選択。出発日と終了日を指定して、料金を確認した上で申込確定します。走行開始の直前まで申込可能ですが、当日の混雑や通信トラブルを避けるため、前日までに済ませておくのが理想です。
STEP 3:当日の走行
STEP 3:通常通りETCで通行
申込済みの内容は自動的にETCシステムに反映されているため、当日は通常通りETCゲートを通過するだけです。エリア内であれば何度乗り降りしても定額。エリア外への走行は通常料金が課金されるため、ルート設計時に対象範囲を必ず確認しましょう。
いくらお得になるのか|実例シミュレーション
「結局どれくらい節約できるのか」が一番気になるところです。実際のルート例をベースに、通常料金とプラン適用時の料金を比較してみましょう。
| ルート例 | 通常料金(往復) | プラン料金 | 節約額 |
|---|---|---|---|
| 関東1泊2日周遊(東京〜日光〜会津〜帰路) | 約8,000円 | 約3,500〜4,500円 | 約3,500〜4,500円 |
| 中部3日間(東京〜伊豆〜富士〜帰路) | 約12,000円 | 約5,000〜6,500円 | 約5,500〜7,000円 |
| 九州2日間(福岡〜阿蘇〜熊本〜帰路) | 約9,500円 | 約4,500〜5,500円 | 約4,000〜5,000円 |
| 定率割引(土日400km走行) | 約8,000円 | 約5,000円 | 約3,000円 |
※料金は概算で、実際の適用料金は申込時に確認してください。
周遊型のツーリングならツーリングプランが圧倒的にお得、ピストン型の長距離なら定率割引が有効という棲み分けが見えてきます。自分のスタイルに合わせて使い分ければ、年間で数万円単位の節約も十分に現実的です。
GW・連休でのお得な使い分け戦略
GW・お盆・シルバーウィークなど、ライダーが集中して動く期間こそ、割引制度の活用効果が最大化します。連休のスタイル別に、どちらを使うべきかを整理しましょう。
GWで2〜3日連続ツーリング → ツーリングプラン
連休を活かして遠方を周遊するなら、3日プランで対象エリアを攻めるのが王道です。たとえば「東北一周」「近畿〜山陰」「九州縦断」など、通常料金なら2万円超のルートも、プランなら6,000〜7,000円程度に収まるケースが多くあります。事前にルートを引き、対象エリアと一致するコースを探すのが攻略のコツ。
日帰り長距離 → 二輪車定率割引
「土曜にサクッと500km走って帰る」というスタイルには、定率割引が一番シンプルです。80km以上走行で37.5%引きという条件はあっさりクリアできるので、ETCで通過するだけでお得が確定。事前申込が要らない手軽さも魅力です。
エリアまたぎの長距離 → 組み合わせ
「東京から九州まで一気に走り、九州内を周遊して帰る」のような大移動の場合、移動部分は定率割引、九州滞在中はNEXCO西日本のプランといった組み合わせ運用が現実的です。複雑にはなりますが、通常料金との差額は1万円以上違ってくるので、ひと手間かける価値は十分にあります。
先輩ライダーの一言
「GW直前は申込サイトが混雑するので、できれば1週間前には申込を済ませるようにしています。当日でも申込可能ですが、サーバー混雑で繋がらない・取れないという声もあります。連休スケジュールが固まった時点でサクッと押さえておくのが安全策。」
注意点・対象外の落とし穴
割引制度には対象外となる条件・落とし穴もあります。せっかく申込しても適用されない、という失敗を避けるために知っておきましょう。
対象車両の条件
ETC無線通信機能付きの二輪車であることが前提です。後付けのETC2.0装着車も含まれますが、ETCカードを直接係員に渡すスタイル(手渡し)では割引適用外になります。料金所はかならずETCゲートを通過してください。
対象道路の制限
ツーリングプランはNEXCO各社管理の高速道路と一部県道路公社路線が対象です。首都高速道路、阪神高速道路、本州四国連絡橋、一部の有料道路は対象外となるケースがあります。ルート上に対象外区間が含まれる場合、その区間は通常料金が課金されます。
申込のタイミングと変更
申込は走行開始前までに完了している必要があります。当日に急に乗ろうとして申込し忘れると割引適用されないので注意。逆に、走行開始前であればキャンセル料無料なので、予定変更にも柔軟に対応できます。
二輪車定率割引の80km条件
80km未満の走行では定率割引は適用されません。土日祝に短距離だけ走るなら、ETC料金そのままになります。100km前後の往復なら確実にクリアできるラインなので、距離計算は事前にしておきましょう。
よくある質問
Q. ツーリングプランと二輪車定率割引は併用できますか?
同じ走行区間では併用できません。土日祝にツーリングプラン適用エリアを走る場合、ツーリングプランが優先適用されます。エリアを出た区間に関しては、定率割引の対象になります。
Q. ETCマイレージサービス未登録でも使えますか?
使えません。ツーリングプランも定率割引も、ETCマイレージサービスへの登録が前提です。登録は無料・スマホで10分ほどで完了するので、ライダーなら必須登録と考えてください。
Q. プラン申込後、雨で延期したい場合は?
走行開始前であればキャンセル料無料で取消可能です。再度別日でプランを取り直せばOK。ただし、走行開始(最初のETCゲート通過)後はキャンセル不可になるため、その時点で天候判断が必要です。
Q. プランエリア外を走ってしまったらどうなりますか?
エリア外は通常のETC料金が課金されます。プランの定額分とは別に料金所通過時に計算されるため、合計の支払額は予想より高くなる可能性があります。事前にルートとエリアの照合を徹底してください。
Q. 2026年は何月までやっていますか?
2026年4月1日〜11月30日が実施期間です(北海道エリアは10月31日まで)。冬季は実施されないため、12月以降の走行には適用されません。シーズンインからシーズンアウトまでの約8ヶ月間、フル活用してください。
まとめ
この記事のまとめ
・ツーリングプラン:エリア定額で乗り放題。2026/4/1〜11/30実施・全22コース
・二輪車定率割引:土日祝80km以上で37.5%引き。事前申込不要
・周遊型ならプラン、日帰り長距離なら定率割引、と使い分けるのが鉄則
・申込はスマホで完結、走行前までならキャンセル料無料
・ETCマイレージサービス登録が前提。未登録なら今すぐ済ませておく
・GW・お盆などの連休は1週間前までに申込完了で混雑回避
高速代を節約するだけで、年間のツーリング予算は驚くほど変わります。同じ予算でより遠くへ、より頻繁に走れるようになる、それが割引制度を使いこなす最大の価値。GWが目前に迫った今、まだ申込していないなら今夜のうちに済ませておくのが正解です。仲間と走るときも、ひとりで走るときも、お得な制度はフル活用して、走り続ける生活を楽しんでいきましょう。
