ソロツーリングのルートの決め方|初心者でも迷わない計画術5ステップ

ソロツーリングのルートの決め方|初心者でも迷わない計画術5ステップ

ソロツーリングに出かけたいけど、ルートをどう決めればいいか分からない。地図を広げても「どこでもいい」と「どこに行けばいいか分からない」の間で止まってしまう——そういう経験をしたことはないでしょうか。実はルートの決め方には、迷いを減らす手順があります。この記事では、初心者でも再現できる5ステップの計画術を、具体的なポイントとともに解説します。

目次

なぜ「行き当たりばったり」は疲れるのか

計画のなさが生む判断疲れ

走り出してから「次にどこへ向かうか」を考え続けると、ライディングとは別の疲労が積み重なります。交差点のたびにスマートフォンを取り出し、目的地を再検索して、食事場所を探して——気づくと走行時間よりも「考える時間」が長くなっているケースは少なくありません。

ソロツーリングの醍醐味は自由度の高さにあります。しかし自由と無計画は別物です。おおまかなルートを決めておくことで、走ることへの集中が高まり、結果的に「自由に走れた」という満足感につながります。

リターンライダーが陥りやすいパターン

ブランクを経て乗り始めたリターンライダーに多いのが、「昔行ったあの道を走りたい」という漠然とした記憶頼りの計画です。記憶と現実はずれていることが多く、道路状況の変化や体力・集中力の変化に対応できないまま、消化不良で帰宅するパターンになりやすいです。

今の自分のコンディションに合ったルートを作ることが、40代以降のソロツーリングでは特に重要です。以降で紹介する5ステップは、その前提を踏まえて設計しています。

ステップ1|「走行距離」より「走行時間」で考える

距離ではなく時間ベースで組む理由

ルート計画の出発点として、多くの人が「往復〇〇km」と距離で考えます。しかし距離は道の性質によって疲れ方が大きく変わります。高速道路の100kmと、ワインディングロードの100kmでは、体への負担がまったく異なります。

まず「今日は何時間走れるか」を決めてください。日帰りなら実働6〜7時間が目安です。そこから逆算して、休憩・食事・給油の時間を差し引きます。純粋な走行時間が4〜5時間と決まれば、ナビの所要時間を基準にルートを組めます。

「帰りのスタミナ」を必ず残す

往路に全力を使い、復路が疲弊した状態になるのは危険です。日帰りなら往路に使うのは全体の40%以内を意識してください。ピストン(往復同ルート)よりも周回コースにすると、距離の配分がしやすくなります。

注意

日没時間は必ず確認してください。冬は17時前後、夏でも19時には走行を終えるよう計画を組みます。暗くなってからの山道・峠道は視認性が著しく低下します。

ステップ2|「目的地」を一つ固定する

目的地は「ゴール」ではなく「軸」

「どこでもいい」は選択肢が多すぎて動けなくなる状態です。解決策はシンプルで、まず目的地を一つだけ決めることです。絶景スポットでも、名物料理の店でも、温泉でも、バイクで行ける理由があれば何でも構いません。

その一点を地図に落とし込んだあと、そこへ向かう「道」を選ぶのがルート設計の本質です。目的地はゴールではなく、ルート全体の軸として機能します。

目的地の候補を出す方法

探し方に迷うなら、以下の起点から考えると選びやすいです。

道の駅: 全国に1,200以上。バイク駐車スペースがあり、休憩の質も高いです

ダム・湖: アクセス路にワインディングが多く、走りとセットで楽しめます

岬・展望台: 海沿い・山沿いのどちらも、終点に達成感が生まれます

地元の古い峠道: Googleマップの航空写真で線形を確認し、状態が良ければ候補に入れます

日帰り温泉: 身体が楽になる終着点として優秀です。復路の疲労も管理しやすいです

ステップ3|ルートのタイプを決める

三つのルートタイプと特性

目的地が決まったら、そこへ向かう「経路のタイプ」を選びます。大きく三種類に分けられます。

タイプ 特性 向いている場面
ピストン(往復同ルート) シンプル・距離の把握が容易 初回エリア・荒天リスクがある日
周回コース 飽きにくい・達成感が高い 慣れたエリア・日帰り半日〜1日
点から点(一方通行) 新エリア開拓向き・公共交通との組み合わせも可 連泊ツーリング・スタート地点に戻らなくていい場合

初心者には周回コースが最も計画しやすいタイプです。地図上でおおまかなループを描き、そのループに沿って道の性質を確認していきます。

「快走路」と「生活道路」をバランスよく組む

全区間を国道・県道の快走路で組もうとすると、交通量の多い幹線道路ばかりになることがあります。一方、細い農道や林道だけでは緊張感が続き疲れます。幹線道路6割・景観や走りを楽しむ区間4割程度のバランスが、日帰りソロツーリングでは安定しています。

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ステップ4|地図ツールで事前に「道の性質」を読む

Googleマップ・ストリートビューの使い方

ルートを決めたら、実際に走る前にストリートビューで道の状態を確認する習慣をつけてください。特に確認すべきは以下のポイントです。

路面の状態: 舗装の荒れ・白線の消え具合

道幅: すれ違いが困難な区間がないか

急カーブのコーナリング半径: ストリートビューを実際に進めてカーブの深さを確認します

日当たり: 林道・山道の日陰区間は路面が濡れていることが多いです

ストリートビューの撮影時期が古い場合もあるため、Googleマップのクチコミ・写真の投稿日も合わせて確認すると精度が上がります。

標高グラフで「登り・下り」を把握する

Googleマップのルート詳細には標高グラフが表示されます(スマートフォン版では一部表示されないため、PC版での確認を推奨します)。急な登りが続く区間は、想定以上に時間と体力を消費します。標高差が大きいルートを初回に設定するのは避けたほうが安全です。

補足・参考

ツーリングマップル(昭文社)は、バイク向けに快走路・おすすめルートが記載されており、紙地図ならではの俯瞰的な把握ができます。デジタルと紙を併用するのが現時点では最も実用的な方法です。

ステップ5|「逃げ道」を一本用意しておく

天候急変・体調不良への備え

計画を立てたあとに必要なのが、「プランB」としての撤退ルートを一つ決めておくことです。特に山間部を含むルートでは、天候が午後に崩れるケースが夏秋に多くなります。

撤退ルートの条件は、幹線道路(国道・主要地方道)で最短距離で帰れるルートであることです。このルートはナビに登録しておく必要はなく、「○○国道を南に向かえば帰れる」という方向感覚を持っておくだけで十分です。

「どこで引き返すか」を事前に決める

もう一つ有効なのが、「ここを過ぎたら引き返さない」というチェックポイントを設定しておくことです。たとえば「この分岐点を過ぎたら周回で帰る」「この峠に入ったら引き返せない」という境界線を意識しておくと、判断が素早くなります。

特にリターンライダーは「せっかくここまで来たから」という心理で無理をしやすいです。事前の「撤退基準」が、冷静な判断を支えます。

編集部の一言

BunBun編集部がヒアリングしたリターンライダーの多くが、「最初のうちは短め・簡単めのルートを繰り返すことで、判断の精度が上がった」と話しています。いきなり遠出せず、まず半径100km圏内のエリアを深く走り込むのが、ルート感覚を養う近道です。

ルート計画をさらに精度を上げるコツ

「前回のツーリングノート」を作る

走り終わったあと、以下の情報を簡単に記録しておくと、次回以降の計画が格段に楽になります。スマートフォンのメモアプリで十分です。

・走行距離・所要時間・燃費

・良かった道・避けたい道の区間名

・休憩に使った場所とその評価

・気になったが寄れなかった場所

記録は翌日の帰宅後30分以内に書くのが最も精度が高いです。時間が経つと記憶が薄れます。

出発時刻から逆算してルートを最終確認する

計画が完成したら、出発時刻から各地点の通過予定時刻を書き出してみてください。「10時出発→12時に目的地着→13時出発→15時に温泉着→16時出発→17時30分帰宅」のような時系列です。この作業をするだけで、無理のある計画が事前に発見できます

初めてのエリアは「主要道のみ」でルートを組む

未知のエリアを走る際は、細い道への誘惑を一旦保留してください。初回は国道・県道主体のシンプルなルートで地形感覚を掴み、二回目以降に枝道を探索するほうが安全で満足度も高くなります。一つのエリアを複数回走り込む「深堀り型」のツーリングスタイルは、40代以降のライダーに特に相性が良いです。

よくある質問

ソロツーリングのルートを決めるのに、どれくらい時間をかければいいですか?

慣れるまでは前日の30〜60分を目安にしてください。目的地を決め、ルートのタイプを選び、ストリートビューで主要区間を確認するという手順を踏むと、この時間内で完結します。慣れてくると15〜20分で組めるようになります。

ナビアプリはGoogleマップとYahoo!カーナビのどちらが向いていますか?

事前の計画段階ではGoogleマップのほうが、ストリートビュー・クチコミ・標高グラフを一つのアプリで確認できるため優秀です。走行中のナビとしては、Yahoo!カーナビが渋滞情報の更新頻度が高く使いやすいという意見もあります。事前計画にGoogleマップ、走行中のナビに別アプリを使うという使い分けが実用的です。

高速道路を使うべきですか、一般道だけのほうがいいですか?

どちらが正解というわけではありません。高速道路は目的地への移動時間を短縮でき、体力を走りたい区間に集中させられます。一般道は景観の変化が多く、寄り道もしやすいです。「高速で目的地近くまで移動し、一般道で楽しむ区間を走る」という組み合わせが、日帰りソロツーリングでは最も効率と楽しさを両立しやすいです。

雨が降りそうな日のルート変更はどう判断すればいいですか?

天気予報の確認は、前日夜と当日朝の2回を習慣にしてください。降水確率が50%を超える場合は、山間ルートから平野・海沿いルートへの変更を検討します。出発後に雨雲レーダーアプリ(Yahoo!天気など)を定期的に確認し、雨雲が迫っている場合は計画していた撤退ルートで帰宅する判断を早めに行うことが重要です。

同じエリアを何度も走るのは飽きませんか?

季節・時間帯・天候が変わるだけで、同じ道でもまったく異なる走行体験になります。初回は幹線道路主体で走り、2回目は枝道を探索し、3回目は逆回りで走る——という「深堀り型」のアプローチをとると、同じエリアでも十分な発見が続きます。むしろ同じ道を繰り返すことで、道の癖や注意点を覚え、安全マージンが上がるというメリットもあります。

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まとめ|ルート計画は「自由な走り」のための準備

この記事のまとめ

・距離ではなく「走行時間」を基準にルートを組む

・目的地を一つ固定し、それを軸にルートを設計する

・周回・ピストン・一方通行の三タイプから状況に合わせて選ぶ

・ストリートビューと標高グラフで事前に道の性質を読む

・撤退ルートと引き返し基準を必ずセットで準備する

・走行後のノート記録が次回の計画精度を上げる

ルートを計画することは、走る自由を制限するものではありません。「どこへ向かうか」が決まっているからこそ、走ることへの集中が生まれます。5ステップは慣れれば20〜30分で完結します。次のソロツーリングから、ぜひ試してみてください。

BunBun編集部は、40代以降のライダーが安全かつ充実したソロツーリングを続けられるよう、引き続き実用的な情報をお届けします。

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この記事を書いた人

40代からのツーリング仲間探しサービス「BunBun(ブンブン)」の編集部です。ソロツーリングの楽しみ方からマスツーリングのマナーまで、大人のライダーに役立つ情報をお届けします。

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