バイクに乗る理由は人それぞれですが、「あの景色の中を走りたい」という想いは、多くのバイカーに共通するものではないでしょうか。日本には、北海道から四国まで、バイクでしか味わえない感動的な道が数多く存在します。
しかし、絶景ロードの情報は断片的に散らばっていて、全国を横断的に比較できるまとまった情報はなかなか見つかりません。せっかくの長期休暇に「どこを走ろうか」と迷ったまま時間だけが過ぎてしまう――そんな経験をお持ちの方も多いはずです。
この記事では、全国のバイカーに愛される絶景ツーリングロードBEST10を厳選しました。各ルートの絶景ポイント、ベストシーズン、注意点まで詳しく紹介します。次のツーリング計画に、ぜひお役立てください。
この記事でわかること
・バイカーに人気の絶景ツーリングロードBEST10
・各ルートのベストシーズンと絶景ポイント
・走行時の注意点と事前に知っておくべき情報
・仲間と走るとさらに楽しいルートの選び方
バイカーが選ぶ絶景ツーリングロードBEST10
全国各地の絶景ロードの中から、景色の美しさ・走りの楽しさ・アクセスの良さを総合的に評価して10本を厳選しました。北から南まで、日本の多彩な自然を体感できるルートばかりです。
第1位:ビーナスライン(長野県)
ビーナスライン
日本を代表する高原ツーリングロードです。茅野市から美ヶ原高原まで、標高1,000〜2,000mの高原を約76km走り抜けます。蓼科高原、白樺湖、車山高原、霧ヶ峰と、走るごとに景色が変わる贅沢なルート。特に霧ヶ峰から美ヶ原にかけての稜線走行は、空の中を走るような開放感があります。
| ルート名 | ビーナスライン |
| 所在地 | 長野県茅野市〜上田市(美ヶ原) |
| 総距離 | 約76km |
| 所要時間 | 約2〜3時間(休憩込み) |
| 難易度 | 初級〜中級 |
| ベストシーズン | 6月〜10月(冬季閉鎖あり) |
| 絶景ポイント | 霧ヶ峰高原、美ヶ原高原、車山展望台 |
第2位:磐梯吾妻スカイライン(福島県)
磐梯吾妻スカイライン
福島市の高湯温泉から土湯峠を結ぶ全長約29kmの山岳道路。最高地点は標高1,622mで、「日本の道100選」にも選ばれた名道です。最大の見どころは浄土平周辺。荒涼とした火山地形が広がる様子は、まるで別の惑星に迷い込んだかのような非日常感があります。紅葉シーズンの美しさも圧巻です。
| ルート名 | 磐梯吾妻スカイライン |
| 所在地 | 福島県福島市(高湯温泉〜土湯峠) |
| 総距離 | 約29km |
| 所要時間 | 約1〜1.5時間(休憩込み) |
| 難易度 | 中級 |
| ベストシーズン | 5月〜10月(冬季閉鎖・4月中旬開通) |
| 絶景ポイント | 浄土平、吾妻小富士、つばくろ谷 |
第3位:阿蘇ミルクロード(熊本県)
阿蘇ミルクロード
阿蘇の外輪山を走る全長約45kmの広域農道です。正式名称は「熊本県道339号」などの県道の総称ですが、バイカーの間ではミルクロードの愛称で親しまれています。見渡す限りの草原と阿蘇五岳のパノラマが続く、日本離れしたスケール感が最大の魅力。特に大観峰からの眺めは「涅槃像」と称される阿蘇五岳の稜線が圧巻です。
| ルート名 | 阿蘇ミルクロード |
| 所在地 | 熊本県阿蘇市〜大津町 |
| 総距離 | 約45km |
| 所要時間 | 約1.5〜2時間(休憩込み) |
| 難易度 | 初級 |
| ベストシーズン | 4月〜11月(通年走行可能) |
| 絶景ポイント | 大観峰、ラピュタの道(通称)、かぶと岩展望所 |
第4位:知床横断道路(北海道)
知床横断道路
世界自然遺産・知床半島を東西に横断する国道334号線。ウトロ(斜里町)と羅臼町を結ぶ約27kmのルートで、最高地点の知床峠(標高738m)からは羅臼岳と国後島を同時に望む圧巻の景色が広がります。手つかずの原生林の中を走る感覚は、北海道ならではの体験です。
| ルート名 | 知床横断道路(国道334号) |
| 所在地 | 北海道斜里町〜羅臼町 |
| 総距離 | 約27km |
| 所要時間 | 約40分〜1時間(休憩込み) |
| 難易度 | 中級 |
| ベストシーズン | 6月〜9月(冬季閉鎖・4月下旬〜5月開通) |
| 絶景ポイント | 知床峠、羅臼岳、国後島展望 |
第5位:龍神スカイライン(和歌山県・奈良県)
龍神スカイライン
高野山と龍神温泉を結ぶ全長約43kmの山岳道路(国道371号)。紀伊半島の深い山々を縫うワインディングロードで、バイカーからの人気が非常に高いルートです。護摩壇山付近の標高は約1,300mに達し、紀伊山地の雄大な山並みが一望できます。走りごたえと景色のバランスが秀逸で、リピーターが多いのも頷けます。
| ルート名 | 龍神スカイライン(国道371号) |
| 所在地 | 和歌山県田辺市龍神村〜高野町 |
| 総距離 | 約43km |
| 所要時間 | 約1〜1.5時間(休憩込み) |
| 難易度 | 中級〜上級 |
| ベストシーズン | 4月〜11月 |
| 絶景ポイント | 護摩壇山、ごまさんスカイタワー |
第6位:千里浜なぎさドライブウェイ(石川県)
千里浜なぎさドライブウェイ
日本で唯一、バイクで砂浜を走れる道路です。石川県羽咋市の千里浜海岸沿いの約8kmを、波打ち際すれすれで走行できます。砂が細かく締まっているため、一般的なオンロードバイクでも走行可能。日本海に沈む夕日を浴びながらの走行は、一生の思い出になること間違いありません。
| ルート名 | 千里浜なぎさドライブウェイ |
| 所在地 | 石川県羽咋市〜宝達志水町 |
| 総距離 | 約8km |
| 所要時間 | 約15〜30分 |
| 難易度 | 初級(砂浜走行に注意) |
| ベストシーズン | 4月〜10月 |
| 絶景ポイント | 波打ち際の走行、夕日 |
第7位:角島大橋(山口県)
角島大橋
山口県下関市の本土と角島を結ぶ全長1,780mの橋。通行無料の離島架橋としては日本屈指の長さを誇ります。エメラルドグリーンの海の上をまっすぐ伸びる橋のビジュアルは、CM・映画のロケ地としても有名です。橋を渡った先の角島には灯台やビーチもあり、往復で異なる景色を楽しめます。
| ルート名 | 角島大橋(県道276号) |
| 所在地 | 山口県下関市豊北町 |
| 総距離 | 約1.8km(橋のみ) |
| 所要時間 | 約5分(橋のみ)、島内観光込みで1〜2時間 |
| 難易度 | 初級 |
| ベストシーズン | 5月〜9月(晴天時の海の色が格別) |
| 絶景ポイント | 海士ヶ瀬公園からの橋全景、角島灯台 |
第8位:蔵王エコーライン(宮城県・山形県)
蔵王エコーライン
宮城県蔵王町と山形県上山市を結ぶ全長約26kmの山岳道路。蔵王連峰を横断するダイナミックなルートで、最高地点は刈田峠の約1,580m。頂上付近からは蔵王のシンボル「お釜」(火口湖)を望むことができます。エメラルドグリーンに輝く火口湖と荒々しい火山地形のコントラストは、一見の価値ありです。
| ルート名 | 蔵王エコーライン(県道12号) |
| 所在地 | 宮城県蔵王町〜山形県上山市 |
| 総距離 | 約26km |
| 所要時間 | 約1〜1.5時間(休憩込み) |
| 難易度 | 中級 |
| ベストシーズン | 5月〜10月(冬季閉鎖・4月下旬開通) |
| 絶景ポイント | お釜(火口湖)、雪の回廊(4〜5月) |
第9位:渋峠・国道最高地点(群馬県・長野県)
渋峠(国道292号)
国道の最高地点(標高2,172m)を通過する、バイカーの聖地ともいえるルートです。草津温泉側から志賀高原へ向かう国道292号線上にあり、標高2,000mを超える稜線を走る爽快感は格別。雲海の上を走る体験ができることも珍しくありません。最高地点の石碑での記念撮影は、バイカーの通過儀礼です。
| ルート名 | 渋峠(国道292号・志賀草津高原ルート) |
| 所在地 | 群馬県草津町〜長野県山ノ内町 |
| 総距離 | 約41km(草津温泉〜湯田中) |
| 所要時間 | 約1.5〜2時間(休憩込み) |
| 難易度 | 中級 |
| ベストシーズン | 6月〜10月(冬季閉鎖・4月下旬開通) |
| 絶景ポイント | 国道最高地点石碑、白根山湯釜方面展望、雲海 |
第10位:四国カルスト(愛媛県・高知県)
四国カルスト
愛媛県と高知県の県境に広がる標高1,000〜1,500mのカルスト台地。石灰岩の白い岩肌と緑の草原が織りなす牧歌的な風景は、日本にいることを忘れるほどのスケールです。天狗高原から姫鶴平、五段高原を結ぶ県道383号は、見渡す限りの高原をバイクで駆け抜ける爽快なルート。放牧された牛がのんびり草を食む姿も、四国カルストならではの光景です。
| ルート名 | 四国カルスト(県道383号) |
| 所在地 | 愛媛県西予市〜高知県津野町 |
| 総距離 | 約25km(天狗高原〜地芳峠) |
| 所要時間 | 約1〜1.5時間(休憩込み) |
| 難易度 | 中級(アクセス路が狭い箇所あり) |
| ベストシーズン | 5月〜10月 |
| 絶景ポイント | 姫鶴平、五段高原、天狗高原 |
絶景ツーリングの注意点
絶景ロード走行時の注意ポイント
・冬季閉鎖に注意:山岳ルートの多くは11月〜4月にかけて閉鎖されます。開通日は年によって前後するため、事前に道路管理者のウェブサイトで確認してください
・山岳部の天候急変:標高1,000mを超えるルートでは、平地が晴れていても霧や雨に見舞われることがあります。レインウェアは必ず携帯しましょう
・気温差への備え:標高が100m上がるごとに気温は約0.6度下がります。渋峠(標高2,172m)では平地より13度近く低くなるため、夏でも防寒対策が必要です
・ガソリンスタンドの確認:山間部はスタンドが極端に少ない区間があります。ルート前に必ず満タンにしておきましょう
・景色に見とれない:絶景ロードでは景色に気を取られがちです。写真撮影は必ず安全な場所に停車してから行いましょう
よくある質問
Q. 初心者でも走れる絶景ロードはどれですか?
阿蘇ミルクロード、角島大橋、千里浜なぎさドライブウェイは道幅が広く、急カーブも少ないため初心者にもおすすめです。ビーナスラインも全体的に走りやすいルートですが、美ヶ原付近は道幅がやや狭くなる区間があるため注意してください。
Q. 千里浜なぎさドライブウェイはどんなバイクでも走れますか?
一般的なオンロードバイクでも走行可能です。砂が細かく締まっているため、通常の舗装路に近い感覚で走れます。ただし、雨天時や波が高い日は砂が緩んで走行困難になることがあります。また、停車時はサイドスタンドが砂に沈むため、スタンドプレートを用意しておくと安心です。
Q. ビーナスラインと渋峠、同じ旅程で回れますか?
はい、可能です。長野県内で比較的近い位置にあり、2日あれば両方を余裕を持って走れます。1日目にビーナスラインを走って上田・長野方面に宿泊、2日目に草津経由で渋峠を走るルートが人気です。ただし両方とも標高が高く体力を使うため、無理のない行程を組みましょう。
Q. 絶景ロードを仲間と走るときの注意点は?
複数台で走る場合は、必ず事前にルートと休憩ポイントを共有しておきましょう。山岳ルートは携帯電話の電波が届かない区間も多いため、はぐれた場合の集合場所も決めておくと安心です。各自のペースで走り、無理な追走は避けることが安全なグループツーリングの基本です。
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まとめ
この記事のまとめ
・日本には北海道から四国まで、バイクでしか味わえない絶景ロードが数多く存在する
・高原系(ビーナスライン、阿蘇ミルクロード)、山岳系(渋峠、磐梯吾妻)、海系(角島、千里浜)と多彩なロケーションが揃う
・山岳ルートは冬季閉鎖があるため、ベストシーズンの事前確認が必須
・天候急変・気温差・ガソリンスタンド不足に備え、万全の準備で臨むことが大切
・仲間と一緒に走れば、絶景の感動は何倍にもなる
絶景ロードは、バイクに乗る喜びを最も強く感じられる場所です。同じ道でも季節や天候で表情が変わり、何度走っても飽きることがありません。この記事で紹介した10本の道は、どれも一生の思い出になるルートばかりです。ぜひ仲間を誘って、日本の絶景の中を走りに出かけてみてください。
